ベテラン美容編集おすすめ!【老けない肌】のための日中用クリーム

昼のほうが外的ストレスはかかるし、その時間も長いという事実に気付いたら、美ST世代にデイクリームは必須。バリア機能に優れるクリームを日中使うことで、夜のスキンケアで整った肌をキープできるという利点もあるんです。最先端科学がてんこ盛りの、このクリーム、SDGsで使える原料に以前よりも制約があるなか、効果も使い心地もここまで進んでるってすごい!と感動した逸品です。

今月の殿堂コスメは、SHISEIDOの「エッセンシャルイネルジャ ハイドレーティング デークリーム」

SHISEIDO エッセンシャルイネルジャ ハイドレーティング デークリーム 50g ¥7,150レフィル 50g ¥6,600(SHISEIDO)。〝うるおいを体質に〟を提案、良好な血液循環に着目した日中用クリーム。2021年秋にリニューアルしたアイコン美容液「アルティミューン」に続く、内なる巡りに着目した「The Lifeblood™」の第2弾。肌本来の潤う力が欲しいというニーズから生まれ、保湿成分として、赤い実がつくオタネニンジンの根から抽出したエキス、ヒアルロン酸Na、グリセリンをプラスした「REDヒアルロン酸GL」を配合し、保湿をブーストする。2018年発売の前作「エッセンシャルイネルジャ モイスチャライジング クリーム」は、初めて「神経」に着目し肌感度の最適化を取り入れた製品だったが、今製品では新しく血管に着目し、血管と神経の両方にアプローチしてアップグレード。さらに、肌再生を促す「肌由来オキシトシン」をサポートする月桃葉エキスを配合。みずみずしい質感とベタつかず気持ちよく使うために試作を繰り返した。SPF20・PA+++。2022年1月1日発売。

\ここがすごい/

1:自社製造ならではの高品質ヒアルロン酸は研究歴30年以上
2:血管と神経のコミュニケーションが美肌につながる
3:肌へのやさしいタッチが肌の再生を促す

もはや表皮や真皮に留まらず、血管・神経・感覚まで美肌を追求していく最先端のデイクリーム

ブースターや高機能化粧水を使い、美容液が濃厚になり、下地のスキンケア効果が高まって、いつの間にか朝のスキンケアはこれで十分だと思っていました。しかし、ここのところ花粉や大きな寒暖差で、朝にメークした時点と、時間経過後の肌状態が違いすぎてなんとかせねば、と考えていた時に出合ったのが、「SHISEIDO エッセンシャルイネルジャ ハイドレーティング デークリーム」です。とても瑞々しく、肌にすっと溶け込みベタつきとは無縁。肌のキメが整い、化粧くずれやカサカサしがちな眉間も保湿状態がキープされてずっと良好。香りもとても良く、さあ一日が始まる!という気分になるのもいいんですね。

夜のスキンケア後は部屋の中、そして睡眠というある程度一定な環境にいます。反して日中はストレスに晒される時間が長く、起床から帰宅するまでの気温差は激しい。さらに紫外線や大気中の微細な粉塵など肌への脅威もあり、肌環境は過酷です。そんな肌の保護には、クリームというバリアに秀でた剤形が役立ちます。実はこのクリームは、最先端化粧品科学がみっちり詰まったすごい製品です。

1. 3種のヒアルロン酸で肌表面へのアプローチ

その基礎には、資生堂の30年以上のヒアルロン酸研究があります。1980年代、ヒアルロン酸は鶏のトサカから抽出する動物由来のものが主流でした。植物由来で環境にも配慮したヒアルロン酸が必要だと研究を開始し、スクリーニングの104株目にてヒアルロン酸の製造に最適な乳酸菌を発見、その菌を、遺伝子組み換えではない大豆を培地として育てます。なんと菌は自分を守るためにヒアルロン酸を出すんですって。驚きですね。つまり菌をいじめないとヒアルロン酸は出ない。でもいじめすぎてもダメ。いじめたり優しくしたりバランスを取るのが重要なんだとか。そうして1985年にヒアルロン酸の量産製造に成功し、開発した精製ヒアルロン酸2種と、さらにスーパーバイオヒアルロン酸を、このクリームに配合しています。ヒアルロン酸は水に溶けやすい一方で皮脂のある肌表面に留まってしまうため、アセチル基という分子をつけて、馴染みやすくしたのがスーパーバイオヒアルロン酸。この3種はとろみが異なるため、これが最適という使用性のバランスを見極め、シルクのような感触と、1回の使用でも肌が滑らかに、弾むように感じるものに仕上げています。自社でヒアルロン酸製造を行っている資生堂だからこそ、ここまでこだわれるのです。

2. 内側からの保湿のために血管壁強化


肌なのに血管壁に関係が?と思った方、それが大ありなんです。血管からは水分や細胞活動に必要なエネルギーの元や酸素が運ばれてきます。紫外線や乾燥、加齢などによって、血管壁がダメージを受けそれらが血管壁から過度に出ると、潤いと細胞の活動の質が低下。その結果、ヒアルロン酸やコラーゲンを生み出すといった機能に影響を与え、ハリとくすみにも影響すると考えられています。血管の「接着スイッチ」と言われるTie2(タイツー)という細胞が血管壁を強化するプロセスに関わるため、それを活性化する高麗人参(オタネニンジン)エキスを配合しました。

3. 肌感度の最適化と幸せホルモン・オキシトシン

今まで神経は脳との関係が主に語られてきましたが、現在、肌と神経を結びつけることがスキンケアの最先端になっています。神経と血管は並走していて、互いに補いあう存在。健康な血管は感覚神経に安定的にエネルギーを供給し、そうすると肌の感度が高まるのです。化粧品の効きが悪くなったというのは気のせいではなく、肌の情報感知と伝達が悪くなっているということ。ダメージを受けた時も、脳と肌の細胞は情報のやり取りを行い、回復に向けての修復を始めるのですが、それが伝わらないということに。また、肌が固いと、触っても中に伝わりにくく情報のインプットが表面に留まったり、肌荒れが起こると肌感覚がにぶる成分が過剰に出ることがある、という知見もあります。さらに、「幸せホルモン」と言われるオキシトシンは良好な対人関係が築かれている時に分泌されると言われているのですが、実は肌からも出ており、肌再生に関わることが見出されたため、「肌由来オキシトシン」をサポートする月桃葉エキスも配合されているのです。

このように最先端が詰めこまれたこのクリームを知っていくと、もはやスキンケアは表皮や真皮など皮膚だけの問題ではなく、血管、神経、脳という分野まで考える段階に来たんだと実感します。そして多岐にわたる研究は同時に走っていて、ある時点で一つに集まり、機能も品質も極上の使い心地も叶えた化粧品が誕生する。そこには美しくあるための〝実現可能な未来〟が入っているのです。

\使っています♡/

前から朝のスキンケアにクリームを使ったほうがいいんだろうな、と常に頭の片隅にはあったんです。しかし、本文に書いた化粧品の向上に加えて、朝にクリームって重いよね、メーク前にベタつくのもね、と思っていました。でもこのクリームはまったく違って、指で取るとスフレのようなフワッとした感触で、スッと肌に溶け込みます。軽くて、でもしっかり潤う。メークのノリも持ちも良くなって、UV効果やアンチポリューション効果もあり、忙しい朝にありがたいコスメです。一回の使用量はパール粒2個分で、朝だけだから約2カ月半もちます。実は朝晩兼用の「SHISEIDO エッセンシャルイネルジャ ハイドレーティング クリーム」も使ってみたのですが、「デークリーム」の使い心地が好みでした。そして「デークリーム」のほうが、香りが立つと思うんですよね(気のせいかな?)。この香り、昔のブルガリのフレグランス「オ・パフメ」のようで、大好きです。
30年間ビューティ担当
編集 I
『JJ』時代から美容を担当。 スーパーモデルブーム、 日本上陸前のM・A・Cをブレイクさせる。愛ある視点で厳しく化粧品を選び、「コスメは感動!」が信条。美ST ONLINEでの連載「30年目のコスメ愛」も好評。

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2022年『美ST』2月号掲載
撮影/河野 望 イラストレーション/大沢かずみ 編集・文/石原晶子