【エリザベス女王96歳】美と長寿の秘密から愛されポイントまで|在位70周年

4、5位の勲章は年に2,000ほど与えられるそう。それだけの勲章授与も体力がないとできません。©Elizabeth Productions Limited 2021
英国のエリザベス2世女王が、今年、在位70周年を迎えます。最も裕福な女王、最も多数の加盟国を持つ連邦の首長、最も多くの国の紙幣・硬貨に、最も長い在位、最高齢の君主、最高齢の英国女王――そんな生涯現役のエリザベス2世女王は、美と健康のためにどんな生活を送っているのでしょうか? まさに【人生100年時代】のお手本と言えるライフスタイルを紹介します。

エリザベス女王は4月21日で96歳になられ、今年2022年6月2日から4日間にわたり在位70周年をお祝いする「プラチナ・ジュビリー」の催しが、イギリス各地で盛大に行われる予定です。日本でもエリザベス女王の初の長編ドキュメンタリー映画が公開になったり、東京のホテルで初めて英国式アフタヌーンティーを提供したと言われるホテルで「プラチナ・ジュビリー アフタヌーンティー」が行われたり、楽しみがいっぱい。みんなが大好きなエリザベス女王の食生活やライフスタイル、お気に入りのコスメは何でしょう?

エリザベス女王の美と健康の秘密公開

女王にとって美しさと健康を保つことは、国民に対する責任でもあります。女王の日常には美と健康のヒントになることがたくさん。大金をかけてメンテナンスするというよりは、日々の小さな習慣の積み重ねによるところが大きいようです。例えば、馬と犬をこよなく愛する女王はアウトドアライフを楽しむことで、自然に足腰が鍛えられているのでしょう。背筋を伸ばし、大股でテンポよく歩く、ということは簡単でも十分なエクササイズになります。公務で長時間立つ時、ご高齢でも美しい立ち姿をキープしています。そして食事。注目すべきは常に豪華なものばかり召し上がるわけではないということ。水分や野菜をたくさんとって、肉は赤身よりチキンやターキーなどの白身がお好みです。健康管理の一環としてホメオパシーケアを選択される自然派の女王。クリスマスのテレビ撮影以外はメイクもご自分で。薄くパウダーをはたき、赤い口紅をつけて、薄化粧ながら華やかにも見えるのは健康がベースにあってこそなのです。

エリザベス女王の長寿8カ条

1: 胸を張って速く歩く。乗馬を1~2時間ほど。
2: ベッドの上で30分ストレッチ。
3: 夜11時に寝て7時30分に起きる。
4: 毎週1回、野菜と果物の日がある。果物を食べ野菜スープを飲み、たくさんの水を飲む。
5: 缶詰を食べる時いつも新鮮な果物と野菜に取り換えたいと思っている。
6: 赤い肉を少なく、白い肉を多く食べる。
7: 毎日必ず8杯の水を飲む。
8: 必要なだけタンパク質を摂る。
(2020年6月12日付「Sunday More」より)
女王が初めて馬に乗られたのはなんと3歳の時。1976年、女王の誕生日パレード、「トゥルーピング・ザ・カラー」で、ピンと伸びた背筋で騎乗する姿が素敵です。©Elizabeth Productions Limited 2021

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手の甲は潤い、手の平はベタつかない使い心地。爪を強化する効果も。100g ¥ 3,850(クラランス)

エリザベス・アーデン エイトアワークリーム

肌荒れ、リップケアなど常備薬的に万能に使える超ロングセラーのバームタイプ(スタッフ私物)

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1989年、女王のヘアドレッサーがエッシーにオーダー。上品なソフトピンク(スタッフ私物)

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肌をマットに整えるミネラル処方のプレストパウダー。※2022年2月4日に、エヴァーマット コンパクトパウダー( ¥ 6,050)にリニューアル

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バッキンガム宮殿のお化粧室に常備されているとか。300㎖ ¥3,520(モルトンブラウン)

フローリス FLオードトワレホワイトローズ

バラの花束を抱えているような香り。オードトワレ 100㎖ ¥17,600(ハウス オブ ローゼ)

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炭酸あり、なしともにパーティや祝賀会でも提供されている。炭酸なし750㎖×12本 ¥6,480(アクアストア)

理想のグランマ・女王の愛されポイント

お菓子好き

食事はあっさり好みの女王ですが、実はお菓子が大好き。中でもチョコレートには目がないようで、特製チョコレートケーキを宿泊を伴った公務先にご持参されることもあるとか。ミントチョコレートで有名なベンディックスや、キャドバリーのように手ごろなものも召し上がります。英国人ですからもちろんアフタヌーンティーは欠かしません。フォートナム&メイソンのアールグレイとともに召し上がる甘いお菓子のほか、定番のサンドイッチは丸くカットするのが女王スタイル。四角いサンドイッチは王室を転覆させる、といういわれがあるそうで、ティータイムでさえも英国王室のことをお考えになる女王でした。
フォートナム&メイソンのアールグレイクラシック、H.R.ヒギンスのコーヒー、ウィータビックスのシリアル、キャドバリーのチョコレート、マリーやマクビティのビスケットなど、ポピュラーなもの、定番ものがお好きです。お菓子を食べ過ぎないようにストップをかける担当者がいるらしいとも言われていました。

ファッション・ルール

公務における衣装担当は25年来の付き合いがあるアンジェラ・ケリー。多くの国民が集まるような行事では、遠くからも女王をすぐに見つけられるように、帽子と服の色を鮮やかな色で揃えます。また、一日に何回も着替える必要があるので、着脱も簡単でボタンの少ないもの、立ったり座ったりしても裾がめくれあがらないもの、など細部に工夫がされています。新品の靴で女王が疲れないように、同じ足のサイズのアンジェラがまず履きならしておくそう。女王ご愛用のハンドバッグはロウナー。置き方で、そろそろ帰りたい、などのメッセージをおつきの人に送っています。普段着は修理しながら何年も使う質素な一面も話題になりました。
アンジェラ・ケリーの本。エリザベス女王の珍しい写真もいっぱいで、親密さが伝わります。著者名の後にある「LVO」とはロイヤル・ヴィクトリア勲章の等級。『The Other Side of the Coin: The Queen, the Dresser and the Wardrobe』Angela Kelly著・HarperCollins刊(スタッフ私物)

王室人気No.1、そして生涯現役

写真撮影の時もユーモアを交えてお話されるのがチャーミング。©Elizabeth Productions Limited 2021
「君臨すれど統治せず」の原則により、政治にかかわらないことにはなっているものの、首相からのブリーフィングを定期的に行って、常に国のあり方について思いを巡らせていらっしゃいます。王室助成金のほか、広大な領地や宮殿公開による私的収入もあり、義務はないけれど、自発的に納税されているそうで、実は経済観念もしっかりされているとか。決して明るくなかった第二次世界大戦後のイギリスを共に歩んだ女王に対する信頼が、国民の中に根付いている一方で、王室はエンターテイナー。生真面目なだけではなく国民を喜ばせることにも積極的に参加。ロンドンオリンピックの開会式では「007」の一場面のように女王が登場して世界中から大喝采。そんな寛容さとユーモアを解する人柄が垣間見える点も、格別な人気の理由のようです。2021年4月にフィリップ王配殿下が逝去し、その後、新型コロナウィルス感染症にもかかり心配されていましたが、無事に回復し公務に復帰。2022年3月14日にウェストミンスター寺院で行われたイギリス連邦記念日の記念礼拝は欠席しましたが、「プラチナ・ジュビリーのこの年、私の人生は常に奉仕に捧げられる、という1947年に交わした約束を新たにすることができ、喜びを感じました」と声明を出されました。

そんなエリザベス女王をもっと知ることができる初の長編ドキュメンタリー映画が公開!

©Elizabeth Productions Limited 2021
上記事に書いた首相からのブリーフィングについて、女王に話すことで「自分も整理がつく」というキャメロン元首相の発言や、女王が「洋服は大丈夫? 背景との兼ね合いは?」と確認するシーン、ロンドンオリンピックでの「007」シーンなどもこの映画で見ることができます。少女時代から外遊で航海した「ブリタニア号」で遊んでいる様子、公式スピーチではない女王の肉声も聴け、バッキンガム宮殿の内観やマナーなど興味深いシーンがいっぱい。ザ・ビートルズの「ノルウェイの森」や「ハー・マジェスティ」など多くの音楽が流れ、英国王室を描いた映画やドラマ、コメディアンの風刺パフォーマンス、ポール・マッカートニーなどの有名人やイギリス国民のコメントがモザイクのように登場するポップな描き方の中に、イギリスの人々の女王への愛が感じられます。監督は、ケンブリッジ大学を卒業後、ロイヤル・シェイクスピア・カンパニーで活躍し、映画『ノッティングヒルの恋人』(1999)を監督した故ロジャー・ミッシェル(2021年9月急逝)。彼が新型コロナウィルスによって次回作の撮影機会が奪われてしまった時、「ドキュメンタリー作品を作ろう」と提案したのがきっかけだそう。

『エリザベス 女王陛下の微笑み』
監督:ロジャー・ミッシェル 『ノッティングヒルの恋人』
製作:ケヴィン・ローダー 音楽:ジョージ・フェントン
出演:エリザベス2世女王、フィリップ王配殿下、チャールズ王太子、ウィリアム王子、ヘンリー王子、キャサリン妃、ジョージ王子、メ―ガン妃、ダイアナ元妃、ザ・ビートルズ、エルトン・ジョン、ダニエル・クレイグ、マリリン・モンロー、ウィンストン・チャーチル ほか
2021年/イギリス/カラー/90分/英語/5.1ch/ビスタ/日本語字幕:佐藤恵子/字幕監修:多賀幹子/
原題:Elizabeth: A Portrait in Part(s)
後援:ブリティッシュ・カウンシル 配給:STAR CHANNEL MOVIES
公式サイト:https://elizabethmovie70.com  Twitter:@Elizabeth70_SCM
2022年6月17日(金)、TOHOシネマズ シャンテ、Bunkamuraル・シネマほか全国公開

 

 

ホテル椿山荘東京「プラチナ・ジュビリー アフタヌーンティー」概要
■期間 2022 年6月11日(土)~ 7月31日(日)12:00 ~L.O.18:00
当面の間、完全ご予約制(前日18 時まで)で承ります。
特設サイト:https://hotel-chinzanso-tokyo.jp/70th_elizabeth_hct/
※ステイプランの「プラチナ・ジュビリー アフタヌーンティー付きステイ in Suite 」もあります。



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取材/谷口令子 編集/石原晶子
※美ST2021年2月号掲載記事を再構成・加筆
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