【私たちの目元はなぜ老ける?】医師・教授・研究者・ヘアメイクが徹底討論!

なぜ「まぶた」ばかりにエイジングサインが起きるの?いつまでも若々しくいるためには、何をすればいい?目の構造からスキンケアやメーク方法、心理学的な印象論まで各分野のプロが緊急討論。「老けまぶた」を徹底的に解明します。「上がたるんで下が膨らむ」目元の体型変化から目をそらさないで、できる対策を!

【緊急開催】G5が集結!老けまぶた7つの提言

原さん/森川先生/高須先生/イガリシノブさん/平さん

高須シミ、シワ、たるみはいずれも老化現象。老化は全身に起こりますが本人が気づきやすい目元のエイジングサインは、特に悩む人が多いですね。

森川他人が真っ先に注目するのは目であるという心理学の研究結果もあります。顔の魅力度に最も大きく貢献するパーツだから当然気になるはずです。

イガリ目元がたるんで凹凸が増えると影が目立ち、余計な線も出てくると一気に老けた感じがします。

他のパーツに比べて目元は皮膚が薄くてコラーゲンが少なく、バリア機能の低下や血行不良などが起こりやすいなど悪条件。さらに外的要因や加齢が加わることでどんどん衰えます。

目周りは、毛細血管が張り巡らされています。クマやくすみが現れやすく、皮脂腺も少ないので乾燥も感じやすい。皮膚や筋肉の老化はたるみにつながり、40代以降は目袋に悩む人も増えますね。

高須でも、人によって現れる症状は異なりますが、実は根本的な理由は同じ。当然対処法も同じなんですよね。

皮膚にハリや弾力を持たせ、筋肉を鍛える。この2つに尽きますね。

森川目の垂直幅が大きいほうが表情が明るく快活に見えるというデータもあります。上まぶたがたるんでキャッチライトが入りにくくなるとさらに魅力度が下がるんですよね。

イガリキャッチライト!確かに変わりますね。まつ毛を盛りすぎず、ビューラーでカールアップさせることを最近特に意識していました。

目の筋肉が衰えてたるむと、目が小さく見えるだけでなく、額のシワも増えるんです。特に日本人は骨格的に眼球の重みで脂肪層などの組織が押し出されやすいので、目の下のたるみが目立ちます。目袋に悩む人が多いのもそのためです。

筋肉を鍛えるためには、マッサージや運動が大事。最近のコスメも筋肉に効かせるよう考えていますよね。目周りの筋肉として眼輪筋が有名ですが、その他にも多種の筋肉があり、特にロートでは目の開閉に影響を与えるミュラー筋に着目しています。

森川すぐに印象を変えたいなら、メーク方法を変えることも有効です。

イガリアイシャドウや眉の描き方などに気をつけるだけでも変わります。

何より目元悩みは複雑化しやすいので、総合的なケアをなるべく早く始めることもおすすめします!(敬称略)

●原 英二郎さん 資生堂 グローバル イノベーションセンター
資生堂入社以来、30年以上皮膚科学研究や化粧品開発に携わる。特に抗老化や美白、目元ケアなどスキンケアのスペシャリスト。

●森川和則先生 大阪大学人間科学研究科教授
東京大学大学院心理学修士課程修了、米国スタンフォード大学心理学博士号取得。専門は視覚心理学。メークなどに応用した研究を行う。

●高須克弥先生 高須クリニック 院長
昭和大学医学部整形外科大学院卒、医学博士号取得。ボトックスやヒアルロン酸注入、脱脂など多くの施術を広めた業界の第一人者。

●イガリシノブさん ヘア・メークアップアーティスト
若い世代にも美ST世代にも大人気。感覚と理論を携え、自由な発想と常識や流行にとらわれない独自のメークテクで大人世代の悩みを解決。

●平 和也さん ロート製薬 スキンケア製品開発部
日本やベトナムなどで10年以上にわたり化粧品処方開発に従事。ヒアルロン酸を中心とした新規素材や製剤技術の開発にも情熱を注ぐ。

提言1:胸が垂れてお腹が出るように、上はたるんで下は膨らむ

「目元の老化は複雑に感じますが、実はシンプル。老化現象の基本は体も顔も目元も同じで、重力の影響により上部が萎み、その重みで下部が膨らむのです。凹んだ部分を充塡し、膨らんだ部分を切除すれば、逆立ちをしたときの顔のように若返ります」(高須先生)
ピアス¥129,800(ウノアエレ/ウノアエレ ジャパン)その他(スタイリスト私物)

提言2:老けて見える原因は1つじゃない!目元の老化現象は4種混合

「毛細血管が多く、血液の滞りが現れやすいためクマやくすみの原因にも。皮脂腺の少なさが乾燥を招いたり、年齢とともにコラーゲンやエラスチンが減少するとたるみに。眼球の重みで脂肪が下に押し出され目袋にも。これらのサインが年齢とともに複合的に出現します」(平さん)

提言3:眼輪筋以外にも表情筋の密集地帯だから、アイケアってほぼ筋トレ

「目元は眼輪筋をはじめ多くの筋肉が密集している場所。表情筋の衰えにはエクササイズが効果的です。1カ月間毎日1回、目や口の開閉運動を続けたところ、まぶたのたるみが改善したという実験結果も。目が開けやすくなれば額に定着したシワの改善も」(原さん)

提言4:ハリも潤いも失われやすいのは真皮が薄いから

「目元の皮膚は体の中で最も薄く、頰の約1/3〜1/2程度。真皮は特に薄くコラーゲン線維やエラスチン線維の密度も低いため、ハリや弾力が不足する原因に。バリア機能も弱く血流不足やメラニン沈着、乾燥の影響も。エイジングサインが現れやすいのです」(原さん)

提言5:骨格&筋肉によって差が歴然!アジア人は目袋に要注意

「アジア人は骨格的に目が外側に突き出ています。50代の目周りに現れている現象を示した右図のように、日本人は皮膚の衰えとともに眼球や脂肪を含む組織が膨らんでたるみ、特に下まぶたの目袋が目立つように。一方欧米人はたるみよりくぼみやシワ、クマが現れます」(原さん)

提言6:見る順番も、見ている時間もNo.1、人は目を見て年齢を判断する

「下のグラフは人の年齢を判断するときに各パーツに注視していた時間を示したもの。目の領域に注目している時間が圧倒的に長く、中でも眉、下まぶたを注視。目元の印象が見た目年齢を左右し、小ジワやたるみが増えれば年齢が高いと判断されます」(森川先生)
Nguyen,Isaacowitz,&Rubin(2009)Age- and fatigue-related markers of human faces:An eye-tracking study.Ophthalmology,Vol.116,pp.355–360.

提言7:瞳のキラキラ感もなくなります。魅力が低下するのは目の縦幅が減るから

「顔印象において目が大きいことは魅力を高めますが、老化により変化するのは目の横幅よりむしろ縦幅。上まぶたが老化して下がると、黒目の見える部分が少なくなり目が小さい印象に。また、顔の魅力の一因であるキャッチライトの反射も低下します」(森川先生)

こちらの記事もおすすめ!



2022年『美ST』6月号掲載
撮影/峠 雄三 ヘア・メーク/川村友子 スタイリスト/Toriyama悦代(One8tokyo) イラスト/いいあい 取材/大山真理子 編集/長谷川 智