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星子尚美先生に聞いた【がんにならないためにするべきこと】10カ条

できることならがんにはなりたくないですよね。がんにならないために今からできること、予防のために始めてみませんか?自身もがん闘病経験のある星子クリニック院長の星子尚美先生に10カ条を伺いました。

1:脳を変えて、ストレスをコントロール

カラダと脳は繋がっています。強いストレスを感じると交感神経が緊張し副交感神経が麻痺することから大量の活性酸素を生み、細胞が傷つきます。ストレスを感じないような思考パターンに変え、いつでも笑いを。笑いは免疫細胞を活性化します。

▼考え方を変え、丈夫な心に

☑ がんにならないというイメージを持つ(自分の思考が病気の原因の場合もある)
☑ 感謝の気持ち、思いやりの気持ちを持つ(思いやりと感謝の心はセンテナリアンの人たちが持っている長寿遺伝子)
☑ 笑う

☑ 音楽を聴く、趣味を持つ
☑ ストレスがあるときは原因を考える
☑ 家族がストレスなら離れる。転地療法
☑ 人のペースに合わせない
☑ 完璧主義を捨てる
☑ 適度な運動をする

2:腸内環境を整える

腸は人体最大の免疫器官です。腸がきれいになれば免疫力がアップ。健康長寿の秘訣も腸にあり腸内細菌のバランスが重要です。体内で発生する活性酸素の90%は腸内の悪玉菌によって作られます。長期の便秘やおならがずっと臭い人は一度クリニックでの腸内洗浄や医師のもとで正しいファスティングによる腸の改善もお勧めです。

左:ファスティングで飲む酵素は白砂糖不使用の質の良いものを。必ず非加熱の酵素を選んで下さい。CED Medical Fasting 300㎖(ともに星子クリニック)右:乳酸菌生産物質に3包で約1兆個の乳酸菌(BF-LP284)を配合。生源 アルファEVⅡ90本 ¥24,000(エイ・エル・エイ)

▼腸が変われば健康に

☑ 便秘を改善する
☑ ビフィズス菌、乳酸菌を摂る
☑ ひどい便秘症、おならがずっと臭い人は、腸内洗浄を受ける
☑ 腸の宿便や有害物質をクリーンにして、腸をリセットし免疫を上げる
☑ ファスティング(断食)内臓を休ませることでデトックス機能が活性化

3:毎日の食事を変える

アメリカがん研究所によると食事でがんになる比率は40~50%。農薬や化学物質が混じっているとその有害物質も体内に取り込まれ、取り込まれた組織は、腐敗や破壊のスピードを速めます。化学物質は体では代謝できずに蓄積されるため、できるだけ摂らないように。

加工食品や家畜飼料には遺伝子組換えの表示義務がなく遺伝子組換え食品が蔓延。豆腐や納豆は要チェック。

身近で有機野菜や自然農法の安心安全な食材の購入が難しいならネットでも。オルターhttps://alter.gr.jp

▼食べるもの
旬のもの、採り立てのもの、自然農法の穀物や野菜、天然物の小魚類等を食べてください。ご飯はビタミン・ミネラル豊富な雑穀入り玄米、味噌汁は3年以上熟成させた発酵味噌と天然だしで。海藻、きのこ、豆腐、大豆製品も。

▼避けるもの
活性酸素を発生させる、食品添加物豊富な食材や加工食品、農薬の多い野菜、トランス脂肪酸を含む食材などは避けて。飼料にホルモン剤、抗生物質等が含まれている多くの肉や乳製品、卵、海洋汚染の影響を受けている魚は控えめに。

4:平熱を上げる

体温が上がると腸内環境が良くなり免疫力が高まります。本来、人間の平熱は通常36.5~37℃と言われていますが、近年では35℃台の低体温の人が増えています。低体温が続くと全身の血行が滞って血流が悪くなり心身のトラブルに繋がります。体を温める食事と生活習慣を。

料理には体を温める生姜やニンニクをうまく取り入れましょう。また、体温の約4割は筋肉が発熱することで生まれます。普段の生活のなかでよく歩いたり、スクワットをしたり筋力UPの習慣を。

▼平熱を上げる食事の仕方

☑ よく噛んで食べて熱を産生
☑ 腹6分目でストップ。食べすぎると血行が悪くなる
☑ 1日3食ではない、自分にとっての適量で食べること
☑ たんぱく質は肉より、魚や豆で摂る
☑ 火を通した温かい食べ物を食べる、揚げ物は酸化しないココナッツオイルで
☑ カタカナ食は控えめに。パン、パスタ、ハンバーグ、ピザなどは体を冷やします

5:よく眠る

睡眠中に成長ホルモンが分泌され、傷んだ細胞を修復し、脳はストレスから解放されリセットされます。朝までぐっすり眠れるよう自分に合った入眠儀式を探してみましょう。理想の睡眠をサポートする高反発マットレス&枕(モットンジャパン)

▼良質な睡眠のために

☑ 寝る前に5分の瞑想をする
☑ 軽いストレッチをする
☑ パソコン、スマホは寝る前は控え、部屋を暗くする
☑ 睡眠薬は副作用があるので飲まない
☑ 枕やマットは自分の体に合ったものを使用すること
☑ 朝、太陽を浴びる
☑ 寝る2~3時間前は食べない
☑ 規則正しい生活習慣
☑ ぬるめの39~40℃のお風呂に、寝る2時間前にゆっくり入る

6:サプリメントで食事で補えない不足分を補う

実際のところ、忙しい生活の中で毎日栄養バランスのよい完璧な食事は難しいです。不足分はサプリメントで補いましょう。活性酸素が病気に関わっているので抗酸化物質が有効です。成分内容がよく吸収率がいいものを厳選して選んでください。

7:歯周病治療をする

2018年、横浜市立大学は口内の歯周病菌が大腸がんの発がんに関わっている可能性を示唆しました。すでに歯周病は全身の様々な病気と関係していることは分かっています。美ST世代は歯周病が増えてくる年代です。毎食後しっかりと歯を磨き、歯科医院で定期的にメンテナンスを受け、歯垢や歯石をきれいに除去しましょう。口内フローラを良好に整える機能性表示食品やマウスウォッシュなども活用し、口から全身の健康をケアしましょう。

左:口内環境を整える次世代のオーラルウォッシュ。うがいにより口臭予防と口内浄化。歯科医院専売MeDeS®(メデス®)480㎖ ¥3,600(紀尾井町プラザクリニック)右:体に定着しやすい乳酸菌「ロイテリ菌」を使用し、口内フローラを良好に。歯ぐきを丈夫にします。ロイテリヨーグルト110g( オハヨー乳業)

8:放射線被ばくを減らす

複数の医療機関に行き、X線検査やCT、マンモグラフィーを受けすぎないこと。過去にアメリカの乳がんの4分の3は医療用放射線被ばくが原因と発表されたことも。マンモは年1回、40歳未満は超音波や血液がん検査を。

9:環境を変える

自動車の排気ガスの多い住環境や高圧送電線や基地局に近い住宅の場合、心身の健康のために転居するほうがいい場合もあります。難しい場合は、空気清浄機を使用したり、人工電磁波を防護する製品の使用をお勧めします。家では電磁波を発している電子機器からは距離を取ってください。体に帯電している静電気や人工電磁波は、裸足でアーシングをすることで大地に放電できます。

素足で大地に直接立てば体に帯電しているプラスの電気を大地に流すことができます。海辺の波打ち際を裸足で歩くのが理想です。

10:正しいがんの知識を持つ

毎日、4,000個ほどのがん細胞が発生していますが、免疫細胞ががん細胞を死滅させるためがんにはなりません。免疫力が落ちるとがんは増殖します。このようながんに対する知識があれば生活習慣は変わり、もしがんになっても治療法の知識があればパニックにはなりません。がんにならないために知識が大切。

医学博士。東京女子医科大学医学部卒業、熊本大学医学部大学院修了。放射線専門医・内科医。’14年予防医療に貢献し、東久邇宮国際文化褒賞授賞。『腸のことだけ考える』等著書多数。

2021年『美ST』2月号掲載
撮影/吉澤健太、平林直己、楠 聖子、奥山栄樹 ヘア・メーク/小澤実和、川岸ゆかり 取材/菊池真理子、浦﨑かおり 構成/佐久間朋子

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