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HYDEさん「初めての結婚も再婚も、保守的になりすぎるとよくないと思うんです」

今年ソロ活動20周年を迎える、HYDEさん。圧倒的な歌唱力とエネルギー溢れるパフォーマンス、そして変わらないビジュアルで老若男女問わず魅了し続けるアーティストです。11月24日に発売の新曲『FINAL PIECE』は、自身初となるウエディングソングを意識した作品。今回はこの新曲に合わせて、HYDEさんに新曲への想いや結婚について、そして夫婦間でのコミュニケーションについてお答えいただきました。

〈Plofile〉
L’Arc-en-Ciel、VAMPSのボーカリスト。2001年からソロ活動をスタートし、日本のみならずワールドワイドに活動している。ツアーの一環でアメリカのMadison Square Garden、東京では国立競技場などでも単独ライヴを行い、成功を収めている。2021年11月24日に初のウエディングソングとなるシングル『FINAL PIECE』を発売。

——『FINAL PIECE』はウエディングソングということですが、今のタイミングでこの作品をつくったきっかけを教えてください。

ウエディングでも似合うって感じのラヴソングです。年に1度は友人や知人の結婚式へ招待していただいて、そこで歌ったりする機会があるのですが、僕の作品でちゃんとウエディングソングと呼べるような曲がなかったことに気づいたんです。歌ってほしいと言ってもらえる曲はあるにはあるんですけど、あまり意識して作っていなかったので、ウエディングソングがあってもいいなと思っていて。そんな時に今回の曲のデモが上がってきたんです。最初はもう少し暗めのテイストの曲だったんですけど、サビ以外を少し明るく、神聖な雰囲気にアレンジしたら結婚式にぴったりな曲になったので、歌詞もウエディングソングらしい、愛あふれる前向きな歌詞にしました。

——HYDEさんが結婚式で歌われることあるんですか!? 贅沢…!

ありますよ! DAIGOの結婚式では『HONEY』を歌ったんですけど、歌詞はウエディングソングではないんですよね。うちの事務所スタッフの結婚式の時は少しマニアックで結婚式に合いそうな曲を選びましたけど、それもウエディングを意識していなかったので。今回初めてウエディングを意識した作品を作りました。

——ウエディングソングといっても、シチュエーションを選ばずに心地よく聴ける曲だと感じました。

ありがとうございます。「シチュエーションを選ばない」のは意識していたポイントで、そのために今回あえて英詞にしたんです。日本語だと意味がわかりすぎてしまって、流したいシチュエーションが限られてしまうことがあるじゃないですか。英語のほうが、盛り上がったシーンでも、厳かなシーンでも流しやすいと思ってあえて英詞にしました。曲を流す場所になじんで欲しくて、何なら僕の曲だとわからなくていいとも思っています。「誰の曲かわからないけど、いい曲だな」って聴いてもらえたら嬉しいですね。

──いや、あの美しい歌声は一発でHYDEさんだってわかりますよ!

ありがとうございます(笑)。

——MVは舞台を観ているような芸術的な世界観でした。こだわりの点を教えてください。

はい。ミュージックビデオからもウエディングソングの神聖な雰囲気を伝えたかったので…まずは撮影場所にこだわりました。今作っている作品はできればすべて和歌山で撮りたいと考えているので、前作の『NOSTALGIC』に続いて『FINAL PIECE』も和歌山で撮影できる教会を探したんですけど、撮りたかった教会が工事中だったりとなかなかフィットする教会がなくて、最終的に宮殿のようなホテルになりました。撮影は企画から演出、道具の準備まで自分でやって、出演者のヘアメイクや衣装のフィッティングも全部チェックしましたね。小道具の太鼓が新品なのが気になって、雰囲気を出すためにヤスリがけもしましたよ!なので、撮影が始まる頃には疲れちゃいました(笑)。そんな制作過程も、初回限定盤に収録されているドキュメントで観られるので、僕が髪を振り乱してヤスリをかけているところもお見逃しなく!(笑)

——今回のタイトル『FINAL PIECE』にちなんで、HYDEさんが考える「結婚の決め手」って何だと思われますか?

期限を決めてそれまでに理想に近かった人が目安じゃないでしょうか?
期限を決めないともっと良い人が現れるかもしれないと思って遅れてしまいますよね?
この曲はそれまで一人で歩んできた人生の中で、自分に欠けていた、でも必要なポジションに対して「あ!あなたなんですね」って気がつくような感覚を描いています。

——自分から意識して求めていくよりも、その存在によって気づかされるようなものでしょうか?

自分の中に穴がある完璧じゃない生活の中で、もちろんなくても生きていけるんだけど…知らず知らず探していたものが、ある日「あった!これこれ!」みたいに見つかる。その“形”にちょうど穴が開いていて、そこに同じ形のものがはまった、という感覚に近いですかね。それがはまることによって自分にとっての完璧な景色が出来上がるイメージです。それが新曲のタイトルにも活きています。

——結婚の心構えを教えてください。

初めての結婚も、再婚も、どちらも保守的になりすぎるとよくないと思うんですよ。遊びまくれ、というわけではないですが、ある程度ゆるく、いろいろな人と深く関わるようにすることが、自分に合った人を見つけるきっかけになると思います。人生で出会う人の数には限りがあるので。その限られた出会いの中でも、素敵な人を見逃している可能性があるじゃないですか。なので、身も心もある程度深く関わって相手を知ることが大切だと思います。よく初対面のシチュエーションだけで「この人はなし!」と決めてしまう人もいますけど、表面的な部分だけで判断してしまうのはすごくもったいないですよね。「はじめまして」のシチュエーションは緊張しているから、お互いに自分の気持ちと違った行動をしてしまっている可能性もあるし。何回も会って、その違和感を修正していける人もいるはず。だから少しでも可能性があるなら何回か会ってみて、価値観や考えをすり合わせてみてから判断した方がいいんじゃないかな、と思います。

——一度会っただけの表面的な部分で判断しない方がいいと言うことですね。

そうですね。あとはルックスも気にしすぎない方がいいと思います。最初はタイプではないと感じても、自分の感覚って結構経験とかで変わってきませんか?見ているうちにかわいく&カッコよく思えたり、相手の性格を知ったうえでそのかわいさ&カッコよさに気づくこともある。例えば、犬でブサイクな顔をしている子でも、そのキャラクターが可愛かったら「もう!お前はブサ可愛いな!」って、可愛くなっちゃったりするんですよね(笑)。なので、ルックスの好みも保守的になりすぎるのは良くないと思います。

——では、結婚してからの質問を。結婚生活が長いと夫婦間のスキンシップが疎遠になりがちですが、どうすればいいと思いますか?

うーん、例えば、肩を揉んでもらったり、揉んであげたりっていうのはどうかな? 奥さんとのスキンシップがイヤな男性って、たぶん性的な雰囲気になるのが嫌なんじゃないかなと思うんです。だから気軽なマッサージなら自然に触れ合えるんじゃないでしょうか。そういうところから少しずつ押し引きがあればいいのかな…って、答えになっていますか?(笑) あと、愛情の矛先を変えるという意味ではペットを飼うのもいいと思います。ペットってすごいよね、血が繋がっていないのに「この子がいないと死んじゃう!」ってレベルまで愛情が沸くもん。僕もそうですし。血の繋がりって関係ないと思うんですよ。血の繋がりのない親子はいるけど、愛情の深さが大切。愛を持って育てている時点でそれはもう親子です。なので、子供が成人したら、次は家族であるペットを育てて、共通の話題を増やして夫婦のコミュニケーションを深めるのはどうでしょうか。

──夫婦間のお悩みにまで答えていただき、ありがとうございます!(笑) 正直、こんな気さくでユーモアあふれる方だと思っていなかったので、もっとSNSなどでトークされている姿を拝見したいです!

ありがとうございます(笑)。話しすぎました。

New Single『FINAL PIECE』11月24日発売!

英語歌詞のバラードソング。壮大なオーケストラが奏でる音色にHYDEのロマンチックな歌声が印象的。カップリングには、globe『DEPARTURES』のカバーを「Orchestra ver.」として新録した音源が収録。

初回限定盤の特典DVDには、「FINAL PIECE Music Video」・「FINAL PIECE Music Video Documentary」に加えて、パシフィコ横浜 国立大ホールで披露された『DEPARTURES』のコンサート映像(DEPARTURES -Live at PACIFICO YOKOHAMA)も収録される。

【初回限定盤:UICV-9341 2,420円(税込)】
《CD+DVD》
〈CD〉
・M1:FINAL PIECE
・M2:DEPARTURES -Orchestra ver.-
〈DVD〉
・「FINAL PIECE」 Music Video
・「FINAL PIECE」 Music Video Documentary
・DEPARTURES -Live at PACIFICO YOKOHAMA-

【通常盤:UICV-5088 1,320(税込)】
《CDのみ》

※収録内容は【初回盤】と同様。購入者対象、抽選型プレゼント企画「MONSTERS CHANCE」を実施。CD(初回生産分)に封入のシリアルナンバーで応募が可能。企画内容は決定次第発表いたします。

■「FINAL PIECE」 MUSIC VIDEO

▼もっと知りたい方はこちらをCHECK

取材/川端宏美 編集/千田真弓

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2024年6月号

2024年4月17日発売

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