【レシピ付き】72歳の料理研究家が作る思い出のNY流チョコチップクッキー

長年、料理の仕事に携わってきた〝ばあば〟のレシピには、知恵と工夫と愛情がいっぱい。あわただしい毎日を送る美ST世代に伝え遺したい、とっておきのひと皿を教えてもらいました。

今日の長生きレシピは「チョコチップクッキー」

藤野真紀子さんが本格的にお菓子の勉強を始めたのは、夫の赴任先の米国ニューヨークでのこと。「娘たちが通う小学校では10時におやつの時間があり、母親たちが毎日交代でクラス全員のお菓子を用意することになっていました。

当時から共働きが多かった米国では、冷凍や買ってきたお菓子をそのまま持たせるお家が多かったのですが、手作りにこだわっていた私は、ここぞとばかりに張り切って、いろいろな焼き菓子を持たせました。娘に『ママのおやつがいちばんおいしいって、みんな言ってるよ』と言われると、一層やる気になって(笑)。ニューヨークタイムズの記事で知ったお菓子研究家、ローズ・バレンボエム氏のもとで、本格的にアメリカンベーキングを習うことにしたのです」

そんな藤野さんが、当時から数え切れないほど作ってきたのが、素朴な「チョコチップクッキー」。「娘たちの大好物で、毎回たくさん焼いて大きなクッキージャーに入れておくのですが、あっという間になくなってしまって。いまでは7人の孫たちの大好物でもあります。たっぷりのチョコチップを入れるのが、わが家流。焼きたての温かいうちに食べると、表面はサクサク、中は少ししっとりとして、チョコレートがとろりと溶け、いくらでも食べられます。

作り方のコツは、一回一回、材料をよく混ぜること。電動のミキサーを使う場合も、最後は手作業でしっかりと混ぜてください。ベーキングソーダなどの膨張剤が均一に混ざることで、むらなく膨らみます。チョコレートは、ミルクとビター、2種類を使うと、味わいに変化が出ますよ。お菓子初心者の方も、ぜひ気軽に作ってみてください」
教えてくれたのは……料理研究家、「マキコフーズ・ステュディオ」主宰 藤野真紀子さん(72歳)
聖心女子大学卒業後、夫の赴任先のニューヨークにて『THE CAKE BIBLE』の著者ローズ・バレンボエムに師事。パリではエコール・リッツ・エスコフィエで菓子と料理のディプロムを取得し、ル・コルドン・ブルー、エコール・ルノートルなどでも研鑽を積む。’92年にお菓子と料理の教室「マキコフーズ・ステュディオ」開設し、昨年からチョコチップクッキーの通販も開始。近年は食育活動にも力を注ぐ。

材料(約20枚分)

無塩バター……75g(室温に戻す)
ショートニング……55g
A:ブラウンシュガー……50g
A:グラニュー糖……50g 
B:薄力粉……160g
B:ベーキングソーダ……小さじ1/4(1.25g)
B:塩……小さじ1/8
卵……1個(55g)
チョコチップ……100g

作り方

②③バターとショートニングを練って、砂糖を加えてすり混ぜます
④卵は少しずつ加えるのがコツ
⑥チョコチップをざくっと混ぜて
⑦天板に間隔を空けて生地をポンポンと。ディッシャーにすりきり一杯
⑦シートと板をのせて軽く押して均等な厚さに
① Aのブラウンシュガー、グラニュー糖をひとつのボウルに合わせておく。Bの粉類を合わせ、ふるっておく。オーブンは180℃に温めておく。
② バターとショートニングを泡立て器でクリーム状に練る(今回は卓上電動ミキサーを使用)。
③ Aを2〜3回に分けて加えながら、全体がむらなく白っぽくなるまですり混ぜる。
※ミキサーを使う場合も、最後は手作業でボウルの底からよく混ぜる。以下同。
④ 溶きほぐした卵を少しずつ加えながら、その都度よく混ぜる。
⑤ Bを2~3回に分けて加えながら、ゴムべらで粉っぽさがなくなるまでしっかり混ぜる。
⑥ チョコチップを加えて混ぜる。
※この生地を冷蔵庫で30分ほど冷やすと、以下の作業がしやすくなる。
⑦ 天板にオーブンシートをしき、スプーン(今回はアイスクリームディッシャーを使用)で❻の生地を等間隔で落とす。全体を覆える大きさのオーブンシートをかけ、トレイなどをのせて軽く押しつぶし、直径5cm、厚さ1cmくらいにする。
※フォークの背を使って1個ずつつぶしてもいい。
⑧ 180℃のオーブンで15分ほど焼き、網に移して冷ます。

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2022年『美ST』3月号掲載
撮影/須藤敬一 取材/伊藤由起 編集/小澤博子